伝えようとすること
2019.07.12
園長ブログ
園長として子どもたちに話をする機会は、年に数回しかありません。仏教行事では、少し難しい話をするのですが、その時子どもたちに必ずお願いしていることがあります。それは、「このお話をよく聞いて、お家の方にもお話してあげてください」ということです。
仏教の話は、保育園の子どもたちにとってはかなり複雑で難しいのです。最近ある保護者の方から話しかけられることがありました。5月に開催された花まつりで、園長先生はどんなお話をされたのですか?と問われました。
花まつりは、お釈迦様の誕生をお祝いするおまつりです。お釈迦様が生まれてすぐに七歩歩いて、「天上天下唯我独尊」とお言葉を発しました。すると、梵天(ぼんてん)という神様がお釈迦様のお誕生を喜んで、甘露の雨を降らせます。その故事に習って、甘茶をお釈迦様の立像にかけながらお祝いするようになったのです。
保護者の方は、「少し話が違っていましたが、一生懸命に説明してくれました」とおっしゃっていました。
「できるかどうか」ではなく、「やりたいかどうか」。こんなことを耳にしたことがあります。できるかどうかが重要ではない。やりたいかどうか、やろうとすることが大事なのですね。まだ不完全ではあるけれども、聞いた話を大切な人に伝えようとした。伝えたかった。きっと来年の花まつりでは、もっと正確に詳しく伝えることができるよになるのでしょう。
ちょっと嬉しくなる出来事でした。