新しい年を迎えました。今年もよろしくお願いいたします。年末年始はどのような過ごし方をされたでしょうか。私の毎年の楽しみは、箱根駅伝です。今年も様々なドラマがありました。箱根駅伝は人気のスポーツということもあり、いろいろなところにスポットをあてて報道されます。優勝したチーム、優秀な成績を残した個人はもちろん、そうでないところも丹念に取材がなされています。勝負事ですので当然、勝者と敗者がいます。選手として走る者がいれば補欠もいます。メンバーに入ることができない者も大勢います。光があるところには必ず陰があるように、表舞台に立つ者、それを陰で支える者がいます。誰もが頂点を目指して頑張っていますが、頂点に立てるのはほんの一握りの人間だけです。よくよく考えてみると非情な世界です。しかし、脚光を浴びた選手が支えてくれた仲間に感謝の言葉を口にしたり、出場が叶わなかった選手が心の底から喜んでいる姿を見ると救われる思いがします。

私たちは、うまくいっている時は苦労している方々のことが見えにくくなります。逆にうまくいかないときは、嫉妬心を持ってしまいがちです。これは感情なのでどうしようもありません。本当の教育とはこのあとが肝心で、勝ち負けだけでなく、一緒に喜びや悲しみを共有できる人間を育てることが大切なのでしょう。箱根駅伝の優れた指導者たちは、そのことをわかっているのだと思います。